A.2つまたはそれ以上の、他とはっきりと区別されるパーソナリティー状態によって特徴づけられた同一性の破綻で、文化によっては憑依体験と記述されうる。同一性の破綻とは、自己感覚や意思作用感の明らかな不連続を意味し、感情、行動、意識、記憶、知覚、認知、および/または感覚運動機能の変容を伴う。これらの徴候や症状は他の人により観察される場合もあれば、本人から報告される場合もある。
B.日々の出来事、重要な個人的情報、および/または心的外傷的な出来事の想起についての空白の繰り返しであり、それらは通常の物忘れでは説明がつかない。
C.その症状は、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
D.その障害は、広くいけ入れられた文化的または宗教的な慣習の正常な部分とはいえない。
E.その症状は物質(例:アルコール中毒時のブラックアウトまたは混乱した行動)や他の医学的疾患(例:複雑部分発作)の生理学的作用によるものではない。