耳鼻咽喉科用剤

耳鼻咽喉科用剤

全身投与の薬剤に加え、感染・炎症部位に点鼻、点耳、吸入に直接投与する治療薬が用いられる。

耳疾患

局所点耳薬には、抗菌薬、ステロイド含有点耳薬が主に使用される。

耳垢塞栓には耳垢軟化点耳薬がある。

点耳には患部側を上に3~5滴を滴下する。10分安静にして薬液を浸透させる。

外耳炎

軽症の場合は抗菌薬含有軟膏が、炎症が強い場合は経口抗菌薬が用いられる。

急性中耳炎

軽症であれば3日間は経過観察を行う。

改善がない場合、アモキシシリンなどの経口抗菌薬の投与を行う。

慢性中耳炎

鼓膜裂孔、難聴があり長期耳漏がある場合、慢性感染症の場合が多い。

抗菌薬点耳薬を用いる。

突発性難聴

ステロイドの内服、注射が行われる。

初期の対応が予後に大きく影響する。

メニエール病

ビタミンB12、内耳循環改善薬などが使用される。

ストレスなどが関与する場合、心因性の負荷への対処が必要となる。

耳垢塞栓

ジオクチルジソジウムスルホサクシネートが有効。

37℃位に温めて使用。

鼻出血

ボスミンつきガーゼで止血を行う。

急性副鼻腔炎

抗菌薬を使用する。

小児ではAMPC、成人の場合レピラトリーキノロン:ジェニナック、ラスビックが有効。

慢性副鼻腔炎

アレルギー性鼻炎

第二世代抗ヒスタミン薬が主体となる。

加えて抗LT薬であるオノン、シングレア、キプレスが用いられる。

通年性アレルギー性鼻炎、花粉症の鼻閉型、充全型にはディレグラが選択肢となる。

重症のスギ花粉には抗IgE抗体であるソレア注射も対象となる。

スギエキス、ダニエキスの舌下投与によるアレルゲン免疫療法は長期寛解を期待できる。

嗅覚障害

内服、リンデロン点鼻が用いられる。感冒後にも嗅覚障害が起こる事がありその場合、当帰芍薬散が用いられる。

咽喉頭疾患

急性扁桃炎

AMPCが有効。

扁桃周囲膿瘍

βラクタマーゼ阻害薬含有抗菌薬の投与やクリンダマイシン:ダラシンなどが有効。

局所薬物療法

点鼻薬

ステロイド点鼻は生物学的利用能の低いものが望まれる。(鼻腔は吸収率が高いため)

点耳薬

点耳薬は体温程度に温めて使用する事が望ましい。(冷えていると眩暈などの原因となるため)

MRSA

ムピロジン軟膏(バクトロバン)の鼻腔内塗布を行う。

A、血管収縮薬

ナファゾリン硝酸塩:プリビナ

トラマゾリン塩酸塩:トラマゾリン「AFP」

A-1、血管収縮薬、ステロイド含有

塩酸テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン配合:コールタイジン

B、副腎皮質ステロイド

ベクロメタゾンプロピオン酸エステル:ベクロメタゾン、ベクロメタゾンプロピオン酸エステル「VTRS」

フルチカゾンプロピオン酸エステル:フルナーゼ、フルチカゾンプロピオン酸エステル

モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物:ナゾネックス、モメタゾン「杏林」、モメタゾン

フルチカゾンフランカルボン酸エステル:アラミスト、フルチカゾンフランカルボン酸エステル「武田テバ」

デキサメタゾンベシル酸エステル:エリザス

C、抗菌薬

セフメノキシム塩酸塩:ベストロン

ホスホマイシンナトリウム:ホスミシンS

レボフロキサシン水和物:コムレクス

オフロキサシン:タリビット

ムピロシンカルシウム水和物:バクトロバン

クロラムフェニコール:クロロマイセチン

D、抗アレルギー薬

クロモグリグ酸ナトリウム:クロオグリグ酸NA「トーワ」

ケトチフェンフマル酸塩:ザジテン

レボカルバスチン塩酸塩:リボスチン

循環改善薬

ニコチン酸アミド・パパベリン塩酸塩配合

ストミンA

耳垢除去薬

ジオクチルソジウムスルホサクシネート:ジオクチルソジウムスルホサクシネート「CEO」

鼓膜 孔治療薬

トラフェルミン:リティンバ