気管支拡張薬

気管支拡張薬

気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などに用いる。

薬剤の種類

・β刺激薬

・テオフィリン薬

・抗コリン薬(副交感神経遮断薬)

などがある

β刺激薬

自律神経には交感神経系と副交感神経系があり、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンが作用する受容体としてα1α2、β1、β2受容体がある。

β2を刺激することにより気管支の拡張が起こる。

また気管支拡張薬の副作用を考える上でここでβ1を刺激すると心臓の心拍数や、拍動をアップさせる方向になることを考慮しておく必要がある。

心臓への負荷がかかることになる。

以前はこのように心臓への負担を配慮することが必要不可欠であったが現在ではβ2受容体を選択的に刺激する薬剤が開発され、移行してきている。

テオフィリン薬(キサンチン誘導隊)

Gs蛋白→cAMP→気管支拡張↑アデニル酸シクラーゼやリン酸化が関与

一般に気管支が拡張するまでの流れには細胞膜のGs蛋白から種シュノ酵素が働き最終的に気管支拡張まで至るが、その一連の過程でアデニル酸シクラーゼによって上昇するcAMP(サイクリックAMP)がホスホジエステラーゼという酵素によってAMP生成に至る過程を阻害し、結果的にcAMPがリン酸化などを受け気管支拡張へと流れる線を増強する。

結果的に気管支拡張作用を示す。

抗コリン薬

Ach(アセチルコリン)は気道平滑筋のM3(ムスカリン受容体)に作用し気管支収縮作用を示す。

Achは一般にリラックスした状態で優位になる副交感神経系の伝達物質である。

夜半に喘息などの症状がひどくなるのは夜リラックス状態で上述した作用が賦活化されるためである。

そのため、抗コリン薬はAchに拮抗し、結果気管支の収縮を抑える。

現在使用されている薬剤の中で作用時間が長いのはスピリーバ(ベーリンガー社)でありM3選択制が高く1日1回の吸入でよい。

また、吸入機器を使用する薬剤に関しては十分な理解が必要である。